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心房期外収縮(PAC)

心電図

こんにちは、たかしーです

今回は心房期外収縮(PAC)についてまとめてみました

以前まとめた心室期外収縮と同様に健常な方でも出現する不整脈です

何が危険なのか、どのようになる危険性があるのかを正しく理解できるようまとめていきたいと思います

  • 心房期外収縮とは
  • 心電図の特徴
  • 原因と対応

心房期外収縮とは

「心房」、「期外収縮」で分けて考えると、心房期外収縮の意味を理解しやすいです

「心房」は、興奮起源が心房という意味

「期外収縮」は、予定より早い収縮という意味

ですので、心房期外収縮とは心房から発生した予定より早い収縮という意味になります

興奮起源は心房と言いましたが、正常な洞結節からの興奮ではなく異所性の興奮となります

心電図上ではこの異所性という意味が重要になるので是非覚えておいてください

心電図の特徴

心房期外収縮の心電図の特徴としては

P波が予定より早期に出現する

正常なP波とは形が異なる

典型例ではnarrow QRS(例外は下記で説明)

典型例ではQRS波とT波の向きは同じ

心房期外収縮とは、で記述した通り異所性の心房興奮のためP波の形が通常のP波と異なります

しかし、洞結節部に近い異所性興奮の場合、P波の形もかなり似ているものになるので見分けがつきにくい場合もあります

典型例ではnarrow QRS、QRS波とT波の向きは同じと記述しましたが、wide QRS、QRS波とT波が逆向きになる場合があります

それは変更伝導時です

別投稿で詳しく解説しますが、心臓には絶対不応期(絶対に伝導に反応できない期間)と相対不応期(一部は伝導に反応できる期間)というものがあります

相対不応期で心房期外収縮が発生すると、左脚しか伝導に反応できず右脚ブロックパターンになります

これが心房期外収縮の変更伝導です

右脚ブロックパターンとなるためwide QRS、QRS波とT波が逆向きとなります

また、相対不応期では心房期外収縮は変更伝導になると言いましたが、絶対不応期ではどのようになると思いますか?

答えは、心房の興奮はありますが、心室へは伝導できないので、P波のみが心電図上に残ります

これを非伝導性心房期外収縮(blocked PAC)といいます

T波にPが隠れてしまい、P波が見えにくいですが、前後の通常の心電図と比べてT波の形が変化していないか見てみましょう

※先行する心拍のT波に重なる連結期の短い心房期外収縮(P on T)は、左房-肺静脈移行部を起源とする場合があり、心房細動を誘発しやすいとされています

原因と対応

生理的要因

交感神経の亢進→緊張、興奮、疲労、ストレス、睡眠不足、喫煙、カフェイン・アルコールの過剰摂取など

病的要因

狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、心不全、甲状腺機能亢進症、脱水など

心房期外収縮は心室期外収縮とは異なり、Lown分類などの評価スケールはありません

そして、単発であれば基本的に経過観察となります

しかし、頻発、症状が有る場合などは要因の解消や抗不整脈薬も検討される場合があります

もちろん心房細動に移行した場合は対応も変わるので注意が必要です

今回は取り上げませんでしたが、興奮が房室接合部orヒス束は房室接合部性期外収縮と言います

見分けるポイントは房室接合部調律と同様に先行するP波がないのが特徴になります

危険性は少ない不整脈ですが、数が多くなればそれだけ異常があると考え対応していきましょう!

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